自分がやろうとしていたのに、他の人に先を越されてしまうことってありますよね。相手が意図していない場合もあるし、意図的なぬけがけの場合もありますが、そういう状況を英語で表現するとしたら、どんな表現があるか考えてみましょう 😀

 

1つ例を挙げるとすると、make a pre-emptive move とか、pre-emptを動詞に使って、pre-empt ~という言い方もできますね。

でもこの言い方は「何かが起きるのを見越して」そのために「先手を打つ」「先を越す」という意味なので、今回はもっと幅広い場面で使用できるフレーズ「beat  (人) to it」を紹介します。

意味:(人)の先を越す、(人)を出し抜く、(人)より先手を打つ

 

最初の例は「フレンズ」からです。エミリーに婚約を解消され、住む場所がなくなってしまったロスは、チャンドラーとジョーイのアパートに居候していました。そんな時にこれまでモニカとレイチェルの住む部屋から覗き見ていた「裸のブ男」が引っ越すことが判明し、ロス、レイチェル、フォービーが一緒にその部屋を見にきたところです。

Ross: Oh my God! I love this apartment! Isn’t it perfect?! I can’t believe I never realized how great it is!(この部屋最高!完璧だと思わない?こんなにいい部屋だってことこれまで全然気づかなかったよ)

Rachel: Well that is because your eye immediately goes to the big naked man.(仕方ないよ。これまで裸のブ男に瞬時に視線を奪われていたからね)

Phoebe: It’s amazing! You better hurry up and fill out an application or I’m gonna beat you to it.(ほんとにいい部屋!急いで申し込まないと、私が取っちゃうわよ)

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次の例は、「ブラックリス」からです。エリサという女性が襲われる可能性があるとレッドから聞き、リズとミーラは急いで彼女のいる病室に向かいますが、彼女は無事でした。

LIZ : Maybe we beat him to it.(私たちが相手の先を越したのかも)
MEERA : Or maybe Red was wrong.(またはレッドの情報が間違っていたのかも)
BUCKNER : What’s going on?(どうしたんですか?)
LIZ : We have reason to believe Ms. Rubin is in danger.(ルービンさんが危険にさらされているという情報があったのです)