社内や役所でもよくある会話じゃないですか?
「XXしてください。」
「申し訳ありませんが、私の一存ではどうにもできません。」
そんな時便利なのが今日紹介するフレーズ「not at liberty to~」です。
意味:勝手に~することはできない、立場上~するわけにはいかない、自由に~できない
もちろん反対は「at liberty to ~」勝手に~できる、自由に~できるですが、否定文での方が圧倒的に使用頻度が高いので、今回は否定文の使用例を紹介します。
まず最初は「NCIS」から。
道路脇に停車されている車の中で海兵隊員二人が死んでいるという通報を受け、現地に向かったNCIS。検視官のダッキーが到着するまで死体を動かせないため、それ以外の箇所に不審な点はないか確認しています。マクギーがトランクを開けようとしたその時、トニーが車の底に仕掛けられた爆弾を発見します。トニーは、マクギーとケイトを先に逃がしてから、自分も追いかけ、なんとか誰もケガをせずにすみます。ですが、証拠の車も死体も木っ端みじんになってしまいました。
通報者が「海兵隊員二人」とはっきり告げたのに、死んでいた二人は海軍の身分証をつけておらず、私服で自分の車に乗っていたことから、NCISをおびき寄せる罠だったとギブスは考えます。そして、アビーによって、使われていた爆弾が軍使用の高級品で、追跡が極めて困難なものだったことがわかり、ギブスはNCISの局長に報告します。
軍使用の爆弾が使用されており、入手できる者は非常に限られているとギブスが伝えると、他の政府機関が絡んでいると思っているのか、と局長が聞きます。ギブスはその可能性は多分にあると答えます。これは、その後の会話です。
MORROW: I would ask you to keep your suspicions to yourself.(疑念は胸にしまっておけ)
GIBBS: Can I ask why, Sir?(どうしてですか?)
MORROW: There may be other factors involved.(他の要因が関係しているかもしれない)
GIBBS: Like what, Sir?(例えば?)
MORROW: Currently, I’m not at liberty to discuss it.(今は言える立場にない)
GIBBS: I almost lost my entire team out there today. If there’s something I should know…(もう少しでチームの全員を失うところだったんですよ。私が知っておくべきことがあるなら・・・)
MORROW: This is not open to discussion, Agent Gibbs.(議論の余地はない、ギブス捜査官)
この後、ギブスがYes, Sir. You have a good evening, Sir. と言ってて、こんな礼儀正しいことを言うなんて、やはり軍隊出の人は指揮命令系統に忠実なんだなぁとしみじみ思いながら見てました。
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次は「デスパレートな妻たち」からです。
ブリーの夫レックスは、ブリーに恋心を寄せる薬剤師のジョージに偽の心臓薬を処方され続け、とうとう死んでしまいまいました。そんなことを知る由もない警察はブリーを疑い、話を聞こうとしています。
Bree: An autopsy? Detective, Rex died of a heart attack.(検死ですって?刑事さん、レックスは心臓発作で亡くなったんですよ)
Detective: Well, there were some anomalies in the doctor’s report.(医者の報告書に不審な点がありましてね)
Bree: Anomalies? What anomalies?(不審な点?どんな不審点ですか?)
Detective: Ma’am, I’m afraid I’m not at liberty to discuss this any further with you.(奥さん、申し訳ありませんが、私からこれ以上申し上げれられることはありません)
Bree: Am I a suspect?(私は容疑者ですか?)
Detective: I didn’t say that.(そうは言っていません)
ジョージはブリーの前ではいい人を演じながら影ではレックスに偽の薬を処方し続けて殺害し、死んだあとは、慰めるふりしてブリーに近づくという、陰湿な恐ろしい男でしたね。ブリーが逮捕されなくてよかったです。