先日会議で日本人なら誰でも知っているアニメのキャラクターの名前が飛び出しました。「OOのXXがやってたことと同じ」という感じで。

 

これを通訳するには、単にタイトルとキャラクター名を英訳するだけでは話している人の意図は伝わらないわけです。

 

なので、早口で(同時通訳だったため)どういう人物かを英語で説明したわけですが、こういうことは英語から日本語への通訳をしている時でも発生します。

 

もし、今回出た「OOのXXがやってたこと」というのが、英語圏で有名な別のキャラクターなどで表現できるのであれば、ぜひそうしたかったのですが、何も浮かばなかったので、仕方なく説明口調になってしまいました。

 

日本人なら誰もが知っているような物語の主人公で、そのまま英語圏の別の物語の主人公に置き換えられそうなものの代表といえば「浦島太郎」ですね。

アメリカの短編小説の題名でもあり主人公の名前でもある「Rip Van Winkle」も、時代に取り残されてしまった人を表すときに使われるので、時代遅れという意味で「浦島太郎」が使われた場合には、「Rip Van Winkle」と言えばストーリーを説明しなくても聞いた相手はピンとくるでしょう。(怪しいげなオランダ人たちに酒をおごってもらい調子にのって飲みすぎて寝込んでしまい、目を覚まして山を下りるとなんと20年も経っていて、世の中がすっかり変わってしまっていたという話)

今回は日本語から英語だったので、説明を入れるのも瞬間的にできましたが、英語から日本語で自分が知らないキャラクターや番組の名前が飛び出すことがあるかもと思うと怖いですね。。。やはり幅広く知識をつけないといけないなぁと思いました。

前置きが長くなりましたが、今日は、タイトルに書いた「能天気・極端な楽天家」という意味で使われる、アメリカのベストセラー児童文学シリーズ主人公の名前Pollyanna」を紹介します。

意味:能天気、極端な楽天家

使用例を紹介するドラマは「デスパレートな妻たち」です。

事故が原因で腎臓を傷め、人工透析が必要になったスーザン。透析で会うディックという男性と友達になろうと何度も話しかけますが、冷たく断られます。

スーザンが「一緒にいいニュースを待ちましょうよ」というと、「いいニュース?俺たちが待ってるのは誰かの愛する人が亡くなったり、脳死したりして臓器を提供してくれることだぞ?それをいいニュースだと?」と言われ、スーザンもその場は神妙な顔をして引き下がります。

でもさすがは能天気なスーザン、次の透析の日には花束を持って元気よく透析の部屋に入ってきます。それを見てディックは呆れ顔です。

Susan: Don’t worry. They are not for you. They are for people who still possess an ounce of humanity.(心配しないで。あなたのためじゃないわ。人情が残っている人のために持ってきたの)

Dick: Whatever you say, Pollyanna. But if I see any mylar balloons with dogs wearing stethoscopes, I’m filing a complaint.(好きに言ってろ、能天気な奴め。でもな、聴診器をつけた犬の風船なんか持ってきたら訴えるからな)