誰かに誘われた時に、「今回は見合わせます」「今回は遠慮しておきます」というような言い回し、よくしますよね。そういう時にぴったりな言い回しを今回は紹介します。

それが「sit this one out」です。

意味:今回は見合わせる、今回は参加せずにおく

 

最初の使用例は「デスパレートな妻たち」です。今回、場面説明が長くなってしまうので、読むのが面倒な人は英語の会話まで飛んでください。基本的に誘われて断る時のフレーズです。

再就職したリネットは、独身で相手を募集中の女性上司に毎晩のようにナンパのお供としてバーに連れていかれ閉口しています。子供が待っているので帰らせてくださいとお願いしても全く聞き入れてくれず、それどころか、リネットは結婚しているしセクシーでもないので、狙った男性を奪われる心配がないから自分にとって最適なお供なのだと言われ、プライドも傷つきます。上司は好き放題言うとリネットに荷物番をさせて自分はフロアに踊りに出てしまいました。

リネットがすることもなくぼんやり座っていると男が声をかけてきます。リネットが結婚していると伝えると「俺も」と悪びれずに指輪を見せる始末。膝に手を置いてしつこく誘う男にリネットが我慢しきれずにキレると、「よく言うぜ、毎晩のように来てるの知ってるんだぞ」と言われてしまいます。

男が去ると、リネットは意を決したようにトイレに向かい、鏡の前で髪を下ろし、口紅を塗り、シャツを脱ぎ、シャツの上に着ていたベストだけを着るとバーに再登場します。そしてバーテンダーに財布を投げつけ、上司が踊っているところまで歩いて行き、彼女を押しのけて相手の男と踊りだします。

その後リネットはバーのカウンター前で、大勢の男たちと一緒にショットを飲み始め、唖然とする上司を横目に盛り上がります。

男たちが彼女をカウンターの上に持ち上げるとリネットはストリッパーのようにセクシーに踊り出します。男たちは歓声を上げ、口笛を吹いて大盛り上がり。上司は誰にも相手にされず寂しそうに元居た席に座りリネットの様子を眺めています。

ひとしきり済むと、リネットはテーブルに戻り、上司の横に座って話しかけます。

Lynette: It’s crazy here tonight. Don’t you want to dance?(今夜は最高に盛り上がってるわ。踊らないの?)

Nina: No, thanks. I think I’ll sit this one out.(いいの。今回はやめておくわ)

この時のリネットの勝ち誇ったような顔が笑えます。もちろんこれ以降もうこの上司から誘われることはなくなりました。さすがリネット、頭がいい!

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次は「キャッスル」です。狙撃されてから3ヵ月の静養期間を経て、久しぶりに職場に戻ってきたベケット。モンゴメリーが死に、新しい上司が配属され、キャッスルが捜査チームから外され、自分の事件の捜査も打ち切りになったことを知らされます。

エスポジートとライアンと3人でそんな会話をしていると、ライアンの携帯が鳴り、レキシントンで事件だと知らされます。出発しようとするエスポジートとライアンは、仕度をしないベケットに声をかけます。

Esposito: You coming?(来ないのか?)
Beckett: No. I think I’m gonna sit this one out.(今回はやめておくわ)